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SHONAN TRAINING DEPT. MAGAZINE
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覚えておきたい熱中症対策!アイススラリー!
今年もまだ梅雨だというのに驚異的な暑さと湿度が襲ってきていますね....
ここ数年の間に、温暖化が原因なのかどうかなのかはよくわかりませんが日本においても夏が一段と過酷な季節になってしまったのは間違いありません。
自分がまだ子どもでラジオ体操や虫取り網を持って走り回っていた頃は最高気温が35℃になるようなことは珍しく、平均的には28℃くらいのことが多く、高くて30℃になるくらいの感じだったような気がします。
土地柄もあるかもしれませんが、エアコンをつけなければならないような日はそう多くなく、現在のように「積極的にエアコンをつけましょう」という風潮もなかったと思います。
それが今では朝にはもう30℃になっていることも珍しくなく、平気で35℃を超えてきます。
そんな中で、皆さん熱中症にならないように気をつけているかとは思います。
当たり前の対策として、
・日中の活動を控える。(炎天下でのスポーツ活動など)
・こまめな水分補給
・ナトリウムやカリウムなどの電解質の補給
・充分な睡眠
・部屋の風通し
などがありますね。
しかし、あくまで私の感覚ですが、
ある程度のレベルのスポーツ現場やアスリートの中では結構当たり前となっているけど、一般の方の中ではまだあまり認知されていない熱中症対策があります。
それが、今回の題名にもあるアイススラリーです。
アイススラリーとは、簡単に言うとシャーベット状の飲み物のことです。
アイススラリーを活用することで、熱中症予防のみならずパフォーマンスの低下も防ぐことができる可能性があります。
熱中症を予防する為にも、パフォーマンスを低下させないにも、共通していることとして深部体温を過度に上昇させないことがあげられます。
トレーニングでもスポーツでもウォーミングアップがあるように、ある程度の体温上昇は運動効率や認知機能の向上が見込めますが、上昇しすぎは逆効果で危険です。
アイススラリーはその深部体温の上昇を抑え、普通の液体ドリンクよりも効率的に身体を冷却してくれます。
そうすることで、暑熱環境下での運動継続時間の延長や間欠的運動パフォーマンスが向上したという報告もあります。
また、準備のしやすさという点においても優れています。
熱中症対策として、スポーツ現場では他にもアイスバスやアイスパックなども準備されているところもあるかと思いますが、そういう現場ばかりではありませんし、何よりもアイススラリーは自分自身で簡単に用意できます。
市販で売られているものもありますし、自分で作ることも可能です。
このように効果もしっかり期待できて、取り扱いしやすいアイススラリーですが気をつけて欲しい点が2つあります。
まず一つ目ですが、
①暑熱環境下での運動を後押しするものではないということ。
上記したように、アイススラリーは深部体温が過度に上昇する事を防ぐ上で効果的です。
しかし、だからといって現在の日本の夏場で気兼ねなく運動をしてもいいということにはなりません。
間違ってもアイススラリーがあるから大丈夫!という考え方にはならないようにしましょう。
運動をしてもいい環境かどうかは、その日の天気や気温だけで判断するのではなく、
気温や湿度、周辺の熱環境からなる暑さ指数(WBGT)をもとに判断してください。
そして、もう一つ
②アイススラリーは身体の冷却目的で使うのがオススメということ。
つまり、水分補給目的のためには普通の液体ドリンクも用意しておいたほうがいいという事です。
アイススラリーだけで水分補給も賄おうと思うと少し無理がありそうです。
深部体温の冷却に効果があり、シャーベット状のものですから当然結構冷たいです。
それだけに胃腸の負担も大きくなることが考えられます。
当然、冷やしすぎもよくありません。
なので、水分補給の観点から見ると充分な量が取れない可能性がありますし、無理してアイススラリーで充分な水分補給をしようとしてしまうとお腹を壊してしまうかもしれません。
熱中症予防のためには、
・深部体温の上昇を防ぐ
・水分補給
両方必要です。
アイススラリー→深部体温の上昇を防ぐ目的
液体ドリンク→水分補給目的
として両方用意しておくといいでしょう。
国立スポーツ科学センターによると、
運動前の摂取で、体重1kgあたり7,5gをこまめに摂取
運動中であれば、その休憩中に体重1kgあたり1.25gを摂取
すると深部体温の低下や、上昇を抑えることが認められているようです。
しかし、やはりスポーツや環境、個人によっても変わってくることが考えられるので注意が必要です。
また、どれくらいの水分補給が必要かは、
運動強度や継続時間などによっても変わってくるかと思いますが、体重減少が2%以内になるようにとされています。
なので、運動後の体重が運動前の体重よりも2%以上減ってしまっている場合は水分補給が足りていないことになります。
その事を把握するためにも、運動前後の体重を測れるといいですね。
また、深部体温をあげないためにはアイススラリーの他にも、
・日陰や涼しい場所で休む
・長時間の運動は控える
といったことにも十分気をつけましょう。
今回は、あくまで私の感覚ですが、一般の方にまだあまり認知されていない熱中症対策としてアイススラリーを紹介しました。
当ジムのメンバーさんの中にも様々なスポーツを楽しんでいる方が多いのですが、アイススラリーの話をするとほとんどの方が知らない様子でしたので、今回書いてみました。
役に立つのであれば嬉しいです。
このご時世、熱中症対策を何かしらしている方がほとんどだと思いますが、誤った対策も見られます。
「熱中症にならないために、OS-1(経口補水液)飲んでます!」みたいなのも結構よく聞きますが、これも間違っています.....
今回紹介したアイススラリーも活用の仕方を間違えないように注意してください。
熱中症には、スポーツ時など基本的に活動しているときになる労作性のものと、そうではなく日常生活の中で起こる悲労作性のものと2種類あります。アイススラリーは前者の場合に活用できるといいかなと思います。
そうではない普段の生活の中では、アイススラリーよりも最初の方にあげたような充分な睡眠や水分補給を前提に適切な室温や風通しなどの方を気にかけると良いでしょう。
自分の状況、環境にあった対策を心がけてみてくださいね。
これから2〜3ヶ月ほどの間、暑い日が続くと思いますが、運動する・しないに関わらず熱中症には十分気をつけて過ごしましょう!
【参考資料】
・競技者のための暑熱対策ガイドブック
・スポーツにおける実践的暑さ対策とその応用
ここ数年の間に、温暖化が原因なのかどうかなのかはよくわかりませんが日本においても夏が一段と過酷な季節になってしまったのは間違いありません。
自分がまだ子どもでラジオ体操や虫取り網を持って走り回っていた頃は最高気温が35℃になるようなことは珍しく、平均的には28℃くらいのことが多く、高くて30℃になるくらいの感じだったような気がします。
土地柄もあるかもしれませんが、エアコンをつけなければならないような日はそう多くなく、現在のように「積極的にエアコンをつけましょう」という風潮もなかったと思います。
それが今では朝にはもう30℃になっていることも珍しくなく、平気で35℃を超えてきます。
そんな中で、皆さん熱中症にならないように気をつけているかとは思います。
当たり前の対策として、
・日中の活動を控える。(炎天下でのスポーツ活動など)
・こまめな水分補給
・ナトリウムやカリウムなどの電解質の補給
・充分な睡眠
・部屋の風通し
などがありますね。
しかし、あくまで私の感覚ですが、
ある程度のレベルのスポーツ現場やアスリートの中では結構当たり前となっているけど、一般の方の中ではまだあまり認知されていない熱中症対策があります。
それが、今回の題名にもあるアイススラリーです。
アイススラリーとは、簡単に言うとシャーベット状の飲み物のことです。
アイススラリーを活用することで、熱中症予防のみならずパフォーマンスの低下も防ぐことができる可能性があります。
熱中症を予防する為にも、パフォーマンスを低下させないにも、共通していることとして深部体温を過度に上昇させないことがあげられます。
トレーニングでもスポーツでもウォーミングアップがあるように、ある程度の体温上昇は運動効率や認知機能の向上が見込めますが、上昇しすぎは逆効果で危険です。
アイススラリーはその深部体温の上昇を抑え、普通の液体ドリンクよりも効率的に身体を冷却してくれます。
そうすることで、暑熱環境下での運動継続時間の延長や間欠的運動パフォーマンスが向上したという報告もあります。
また、準備のしやすさという点においても優れています。
熱中症対策として、スポーツ現場では他にもアイスバスやアイスパックなども準備されているところもあるかと思いますが、そういう現場ばかりではありませんし、何よりもアイススラリーは自分自身で簡単に用意できます。
市販で売られているものもありますし、自分で作ることも可能です。
このように効果もしっかり期待できて、取り扱いしやすいアイススラリーですが気をつけて欲しい点が2つあります。
まず一つ目ですが、
①暑熱環境下での運動を後押しするものではないということ。
上記したように、アイススラリーは深部体温が過度に上昇する事を防ぐ上で効果的です。
しかし、だからといって現在の日本の夏場で気兼ねなく運動をしてもいいということにはなりません。
間違ってもアイススラリーがあるから大丈夫!という考え方にはならないようにしましょう。
運動をしてもいい環境かどうかは、その日の天気や気温だけで判断するのではなく、
気温や湿度、周辺の熱環境からなる暑さ指数(WBGT)をもとに判断してください。
そして、もう一つ
②アイススラリーは身体の冷却目的で使うのがオススメということ。
つまり、水分補給目的のためには普通の液体ドリンクも用意しておいたほうがいいという事です。
アイススラリーだけで水分補給も賄おうと思うと少し無理がありそうです。
深部体温の冷却に効果があり、シャーベット状のものですから当然結構冷たいです。
それだけに胃腸の負担も大きくなることが考えられます。
当然、冷やしすぎもよくありません。
なので、水分補給の観点から見ると充分な量が取れない可能性がありますし、無理してアイススラリーで充分な水分補給をしようとしてしまうとお腹を壊してしまうかもしれません。
熱中症予防のためには、
・深部体温の上昇を防ぐ
・水分補給
両方必要です。
アイススラリー→深部体温の上昇を防ぐ目的
液体ドリンク→水分補給目的
として両方用意しておくといいでしょう。
国立スポーツ科学センターによると、
運動前の摂取で、体重1kgあたり7,5gをこまめに摂取
運動中であれば、その休憩中に体重1kgあたり1.25gを摂取
すると深部体温の低下や、上昇を抑えることが認められているようです。
しかし、やはりスポーツや環境、個人によっても変わってくることが考えられるので注意が必要です。
また、どれくらいの水分補給が必要かは、
運動強度や継続時間などによっても変わってくるかと思いますが、体重減少が2%以内になるようにとされています。
なので、運動後の体重が運動前の体重よりも2%以上減ってしまっている場合は水分補給が足りていないことになります。
その事を把握するためにも、運動前後の体重を測れるといいですね。
また、深部体温をあげないためにはアイススラリーの他にも、
・日陰や涼しい場所で休む
・長時間の運動は控える
といったことにも十分気をつけましょう。
今回は、あくまで私の感覚ですが、一般の方にまだあまり認知されていない熱中症対策としてアイススラリーを紹介しました。
当ジムのメンバーさんの中にも様々なスポーツを楽しんでいる方が多いのですが、アイススラリーの話をするとほとんどの方が知らない様子でしたので、今回書いてみました。
役に立つのであれば嬉しいです。
このご時世、熱中症対策を何かしらしている方がほとんどだと思いますが、誤った対策も見られます。
「熱中症にならないために、OS-1(経口補水液)飲んでます!」みたいなのも結構よく聞きますが、これも間違っています.....
今回紹介したアイススラリーも活用の仕方を間違えないように注意してください。
熱中症には、スポーツ時など基本的に活動しているときになる労作性のものと、そうではなく日常生活の中で起こる悲労作性のものと2種類あります。アイススラリーは前者の場合に活用できるといいかなと思います。
そうではない普段の生活の中では、アイススラリーよりも最初の方にあげたような充分な睡眠や水分補給を前提に適切な室温や風通しなどの方を気にかけると良いでしょう。
自分の状況、環境にあった対策を心がけてみてくださいね。
これから2〜3ヶ月ほどの間、暑い日が続くと思いますが、運動する・しないに関わらず熱中症には十分気をつけて過ごしましょう!
【参考資料】
・競技者のための暑熱対策ガイドブック
・スポーツにおける実践的暑さ対策とその応用
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(SHONAN TRAINING DEPT.) 2024年7月15日 14:00
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