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ラットマシンを導入した理由

7月に入りましたね。
皆様、どうお過ごしでしょうか?
当ジムでは先月末に新たにラットマシンを導入しました。
ラットマシンとは主に背中を鍛えることができるマシンで、その際に肩甲骨を縦(上方回旋・下方回旋)に動かします。

トレーニングには全てにおいて理由があるはずで、
・トレーニング種目
・回数やセット数
・強度
・頻度
にも一つ一つ理由があり、お客さんに理由もなくやってもらっていたり、疲れさせてやろうといういじわるな理由でトレーニングは教える事はありません。
それらと同様で、ジムに置く器材選びにももちろん理由があるわけです。
というわけで、今回はラットマシンを導入した理由を書きます。

実際には導入した理由は複数あるのですが、全て書いていると長くなってしまうので今回はその中の一つにしぼります。

その理由とは、簡単に言うと
「大体どこにでもあるから」
です!

?????
となるかもしれませんが、そうなった方はまずは下のブログを読んでみて下さい。
→【トレーニング習慣を身につけたいなら「どこでもできる」が大事!

以前書いたこのブログで、どこにでもあるであろうマシンや器材を正しく使える事が大事だと書きました。
皆さんもおわかり?の通り当ジムではトレーニングをするにあたり、それぞれの方がもっている目的を達成するサポートをするとともにトレーニングをその方自身で継続できるようにすることを念頭においてトレーニング指導をしています。

お客さんが自分自身でトレーニングを継続できるようになるためには、当ジムで中心的に教えているフリーウェイト種目で使うバーベルやダンベルの扱い方はもちろん、どのフィットネスクラブやジムにも大体あるトレーニングマシンの正しい使い方を知っておく事はマストです。

私が個人的に思う、大体どこにでもあって尚且つ使い勝手の良い効果的なトレーニングマシンは2つです。
それが、
・レッグプレス(下半身全般を鍛える)
・ラットマシン(背中・腕を鍛える)
です。

この2つのマシンはとても良いマシンで初心者にもオススメですし、フィットネスクラブに入会した際にも基本的に最初に教えてもらう事が出来るはずです。
しかしながら、良いマシンといってもそれはもちろん正しく使えればの話です。
マシントレーニングはバーベルやダンベルを使用するフリーウェイトトレーニングよりも簡単で誰でもすぐに始められるのが特徴です。
(詳しくは→【マシントレーニングはフリーウェイトトレーニングの補助役】)
そんなとっつきやすいマシントレーニングなのですが、ラットマシンはその中でもややクセが強い部分があります。

実際、私がフィットネスクラブでバイトをしていたときも正しくラットマシンを使えている方は少なかった印象です。
なぜ、正しく使える方が少ないのでしょうか?
ぱっと思いつく理由は以下の2つです。

・腕の主張が強い
・肩甲骨の縦の動きが一般的でない

ラットマシンは、主に背中を鍛えるマシンですがそれとともに腕も協同筋として作用します。
ラットマシンが、というよりは基本的に背中を鍛える種目の時は大なり小なり腕が関わってきます。
そして、トレーニング初心者であれば多くの場合、背中の意識をすることが難しく腕が変わりに頑張りすぎてしまいます。
(詳しくは→【背中の筋肉が弱い人のクセは強い。】)
その上、最初に書いたようにラットマシンは肩甲骨の縦の動きです。
横の動きである、
肩甲骨をひらく、よせる
というのは馴染みがあり、一般の方でも「肩甲骨(背中)よせてみて!」と言われればそのとおり動かせる方が多いと思いますが、
縦の動きは馴染みがなくコントロールするのが難しいと考えられます。
その難しさが余計に腕の主張を促進する可能性が高いです。

これらの理由から、ラットマシンは
・どこにでもあり
・とても良いマシン
でありながら
・ちょっと使い方が難しい
という特徴を持っています。

つまり、やる価値のあるマシンの中でも少し難しいラットマシンを実際に当ジムにおく事で練習してもらい、お客さんに今後自信をもってどこでもラットマシンを使いこなせるようになって欲しいからです。
そうすることで、フリーウェイトトレーニング以外にも実施出来るトレーニングの幅が増えて、より良いトレーニングプログラムに繋がります。
ラットマシンで行うような肩甲骨の縦の動きはフリーウェイトトレーニングでは再現が難しいです。
そういうフリーウェイトでは足りない部分を簡単に補ってくれるマシンはとても重要です。

というわけで、いろいろ話が派生してしまいましたがラットマシンを当ジムでも導入した理由は
トレーニングを自分自身で継続できるようになってほしいという願いのもと、どこにでもあるマシンを当たり前のように正しく使えるようになって欲しいから。
でした。

トレーニングを習慣化するには、人や環境に依存せず、どこでもいつでもトレーニングをできる術を身につけておく事が重要です。
そして、その術とは、
ほんの少しの知識

ほんの少しの経験
です。
それらがあって初めてエニタイムフィットネスのような24Hジムというシステムも生きてきます。
いくら使い勝手の良いシステムがあっても、そのシステムを使いこなすのは人間です。
その人間にシステムを使いこなす術がなければ、その使い勝手の良いせっかくのシステムも意味をなしませんよね。

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ちなみにもう一つの素晴らしいマシンである、レッグプレスはスペースの問題で断念しました。
でかいんですよね....
しかし、レッグプレスはラットマシンほど難しくなく、足を置く位置さえ決めてしまえばあとは頑張るだけなので、なんとかなるはずです。笑








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